安全なソーシャルレンディングの選び方
ソーシャルレンディングは簡単に言うと、借入を希望する企業や団体に対する貸付金に出資します。
貸付であるため、融資先の経営状況によっては貸倒れということが起こり得ます。従って、利用者はファンドにおける安全性の確認が最も重要になります。
ソーシャルレンディングの安全性を判断するには、ファンドの公開情報をチェックしたり、WEBサイトで調査したりすることが必要です。主に、以下のことを確認します。
融資先の内容
まず第一に、資金の借入・返済を行う融資先企業が分からなければ、貸倒れにおける安全性の確保など机上の空論になります。
少なくとも、ファンドに対する安心感を得るためには、融資先企業名の公開されているファンドを選択することです。
また、貸付金を全額回収できるかどうかは、融資先企業の財務状況が大きく影響します。
債務超過になっていれば、いつ滞納や返済不能が生じたとしてもおかしくありません。できる限りの情報を得て、融資先の内容を確認します。
ソーシャルレンディング事業者と融資先企業との癒着
過去、ソーシャルレンディングにおける不祥事の主なものに、ソーシャルレンディング事業者と融資先企業との癒着がありました。
つまり、融資先企業がソーシャルレンディング事業者の親族の会社、またはグループ企業だということです。
そのため、不適切な貸付業務が行われることになり、多くの利用者が被害を被りました。事業者と融資先との関係の確認が大切です。
保証の有無
企業というのは、いつ貸倒れが起きるか分かりません。
つまり、ソーシャルレンディングは貸倒れへの対応が必須ということです。
貸倒れが起きた時に、出資金の回収に不可欠なのが担保です。近年は、不動産を担保に設定してあるファンドが多くなっており、担保付ファンドの選択が安全面では最も重要になります。
なお、不動産が担保に設定されていない場合でも、債権の提供や融資先企業の代表者の連帯保証、保証会社による保証などがあります。担保によって信頼度は変わりますが、いずれにしても安全性の確保には保証が欠かせません。
貸付金利
一般的に、融資先企業への貸付金利が高いほど、出資金に対する利回りが高くなります。ただ、貸付金利が高いということは、融資先企業にとっては利息が高くなり、返済が苦しくなるということです。
しいては、それが返済の滞納や貸倒れに繋がる恐れもあります。貸付金利は高ければ良いということではなく、ソーシャルレンディング事業者の利益や、利回りとのバランスのとれていることが適切と言えます。
貸付期間
ソーシャルレンディングはどのファンドにおいても、何らかのリスクがあるものです。
当然、貸付期間が長くなれば、それだけリスクも長く続きます。
ファンドの貸付期間は数ヶ月のものから数年というものがあり、利回りとリスクのバランスのとれた貸付期間を選択するようにします。